ボランティア実習を終えて
八洲学園大学 科目等履修生 岩﨑 弘之
2025年1月9日、10日、11日、14日、15日の計5日間の日程で、ピースあいちにて学芸員を目指す実習生としてボランティア業務の体験を行いました。
私は昨年3月に関東学院大学法学部を卒業し、現在は八洲学園大学にて学芸員資格の取得を目指し学んでいます。関東学院大学在学中に戦争の歴史や証言の継承について関心を持つようになり、卒業論文では全国各地にある戦争資料館の展示や運営について取り上げました。これをきっかけに、「将来は資料館の運営を通じて歴史の継承に携わりたい」との思いを強くして、学芸員資格の取得を目指す決意をしました。
ピースあいちには昨年9月に初めて訪問し、その際には名古屋が受けた空襲被害の内容やいわゆる15年戦争の流れについて理解を深めることができました。そしてこの度、学芸員の資格課程にある博物館実習の一環としてピースあいちにて運営ボランティアの実習を行いました。(なお、昨年12月には「平和祈念展示資料館」(東京都新宿区)にて博物館実習を行いました。)

ボランティアと交流する筆者(左側)
実習初日はオリエンテーションとして、館長の宮原さんより展示内容について解説を受けながら施設内を見学しました。また、企画展を実施する際の企画の立案から準備、開催までの流れについての説明もあり、過去の事例を参照しながら学ぶことができました。
2日目は資料班の皆様の活動の様子を見学し、実際に寄贈された資料の整理や登録作業を体験しました。資料班ボランティアの安藤さんに教えていただきながら数々の貴重な資料に触れて、これらの資料を保存・継承していくことの大切さを改めて感じました。また、所蔵資料の収蔵スペースの見学を通じて、各資料が分かりやすく分類されていることが分かりました。
3日目以降の実習は、実際に受付や展示案内といった業務をスタッフの皆様に教えていただきながら体験しました。実習最終日の5日目には、自分と同年代の来館者の方と交流する機会があり、有意義な時間を過ごすことができました。
ピースあいちでの5日間のボランティア実習を通じて、民間によって運営されている戦争資料館にはボランティアの方々の存在が欠かせないことを実感しました。それと同時に、永続的な施設運営のためには、より若い年代の人たちに積極的に施設との関わりを持ってもらうことが重要であると感じました。今回の実習での経験を活かして、今後もこのような施設の運営や歴史の継承に学芸員としてどのように貢献することができるのかを引き続き模索していきたいと思います。ありがとうございました。