戦争体験語り継ぎ手の会(リボン)総会
ボランティア  近藤 世津子

                                           
 

「今年は桜を長いこと楽しめましたね~」などと語り合いながら、三々五々会員がピースあいちに集まってきます。
 去る4月21日日曜日の午後、戦争体験語り継ぎ手の会(通称「リボン」)総会が開催されました。雨模様ではありましたが、会員・事務局含め総勢26名が参加しての賑やかな会となりました。

展覧会場の様子1

 戦争体験者の「語り」が年々減っていく中、「記憶の継承」を目指して、2017年にリボンが発足しました。その後、2020年の「戦後75年プロジェクト」で新たにメンバーが加わり、相互の交流と学びを続けてきました。
 総会で報告されたリボンの活動状況からも、昨年度も多くの機会でリボンのメンバーが「語り継ぎ」を実践していることが分かり、年々リボンの存在が重要になってきていることを改めて認識しました。
 リボンのメンバーは、皆さん「平和を守るために、語り継ぎをしていきたい」との強い思いを持っていて、そのために、たゆまぬ努力を続けている方ばかりです。その思いに応えるためにも、事務局も議論を重ねて、例会の充実やメンバーの相互交流の機会の提供を増やす、などに取り組んできました。  
 今年度の活動方針として新たに掲げたことは、「同種の活動に取り組む他団体との交流を図る」ことです。「他の団体では、どうやって記憶の継承に取り組んでいるのだろう」「話を聞いてみたい」「現地にも行ってみたい」と夢は膨らみます。コロナ禍での行動の制約が少し緩んできた折でもあり、対面での交流もできれば、と考えています。

展覧会場の様子1

 後半は「会員の交流タイム」。今回は、将来の統合を見据えて「戦争体験語り手の会」からも2名の方が参加してくださいました。「戦争が続く限り幸せはない。戦争を止めるのが自分の務め」「自分が生きている間にこんな世の中になるなんて。じっとしていられない」など、やはり「体験者」の言葉は重みが違います。リボンのメンバーもじっと耳を傾けていました。
 「1人3分までですよ~」との進行役の呼び掛けがありましたが、タイムアップ!時間オーバーも続出。皆さん「語り足りない」という表情を浮かべて交流タイムの終了を迎えました。

 

 昨年来、現役高校生など、若い世代もリボンのメンバーに加わっています。将来の日本を担う世代が「語り継ぎ」活動に参加してくれることは、大変心強いです。体験者の語り手、語り継ぎ手、そして世代を超えて同じ志の下に集った面々にとっては、それぞれ、改めて「平和な世界」の実現に向けて活動に取り組んでいく決意を新たにした日となったことでしょう。