◆所蔵品から◆資料ナンバー7518その他 英語のキャプションがついた資料の話
資料班
ピースあいち2階常設展
昨月(2024年3月)のピースあいち・メールマガジンでも紹介されていましたが、2階の常設展パネルが英語で読めるようになりました。
館内Wi-Fiに接続してからパネルについているQRコードを読み込むと、手元のデバイス(スマートフォンやタブレット)で英語パネルを読むことができます。
パネルの文章だけではなく、展示されている実物資料についている説明(キャプション)も英語化されました。
今月は、英語化チームの皆さんが労力をかけて作成した英語キャプションを使わせていただき、「資料を英語でどう説明しているか」を皆さんと一緒に見ていこうと思います。
ピースあいち常設展
まずご覧いただくのは、第2展示「戦争の全体像」の途中の実物展示のコーナーです。
ピースあいち常設展・英語キャプション(部分)
キャプション1枚ずつに、英訳が読めるQRコードが貼られています。
「飯盒」(はんごう)は英語で何というのか。2つ展示されている飯盒は、「messtin」、「mess(空白)tin」と表示されています。
メスティンは聞いたことあります。キャンプでご飯や料理が作れる四角いアルミの鍋みたいなの、最近はわりと手軽に買えますよね。
中央のキャプションは「図嚢(ずのう)かばん」、地図などを入れます。英語は「Figure bag」となっています。
手前にゲートルがあります。ゲートルって、戦時中のものなのに、かたかなの方が馴染みがあるように思います。漢字だと巻脚絆(まききゃはん)でしょうか。英語の綴(つづ)りはどうなっているのか。
「gaiters」と表示されています。「gaiters」で画像検索すると、キャンプというか山歩き用の、足首をカバーするものが出て来ます。「靴に異物が入るのを防ぐ」と説明がありました。「s」無しの「gaiter」で調べるとネックウォーマー兼マスク、のようなものの写真が出て来ます。「neck gaiter」というようです。
余談になりますが、「gaiters」と入力するはずが「i」を抜かして「gaters」と入力してしまいました。画像検索の結果はフロリダ大学のスポーツチームのロゴマークのワニがたくさん出てきました。フロリダ大学ゲイターズ、アリゲーター(alligators)を略して「Gators」が正確な綴りです。
ピースあいち常設展・英語キャプション(部分)
焼夷弾と灯火管制用電球(2点)、英語では「incendiary bomb」と「Two light bulbs for light control」です。
ピースあいち常設展・英語キャプション(部分)
奉公袋と慰問袋、英語では「Military service bag」と「Comfort bag」です。
ピースあいち常設展・英語キャプション(部分)
千人針は、英語では「A Thousand Needles」となっています。「針千本」になるのか?と思いましたが、もとの日本語でも、意味を知らずに「千人針」という言葉だけで、あの、1000個のステッチ(縫い目)のついた腹巻きのことだとわかる人はあんまりいないよな、とも思いました。
ピースあいちに来館された時には、英語展示も見てみてください。
英語化された資料名は、資料の情報として、この先活用していきたいと思います。英語化された資料の説明は、この先のピースあいちの財産になると思います。
(英語版のキャプションは、2024年4月時点のものです。)
詳しい画像はこちらからどうぞ。
https://peace-aichi.com/pdf/20240423_exhibition-english.pdf
ピースあいちウェブサイトの、所蔵品の紹介のページからも、バックナンバーの関連画像が見られます。よかったらこちらもどうぞ。
https://peace-aichi.com/objects/