◆所蔵品から◆
資料ナンバー7500 「空襲で焦げた硬貨」の話
資料班
「焦げた硬貨」
今月は常設展の第1展示「愛知県下の空襲」で展示している資料から、空襲で焦げた硬貨をご紹介します。焼け跡の金庫の中から見つかったものです。
1枚目の写真には、一緒に展示してある「爆弾の破片」「焼夷弾の信管」も写っています。
「焦げた硬貨」
枚数が多いのは、「一銭」と縦書きに入っているものです。大きさは500円玉に近いです。
数は少ないですが穴のあいた硬貨もあります。
一銭硬貨
いちばん枚数の多い「一銭」の硬貨の裏表をご覧いただきます。
「一銭」の上には菊の紋。その左右に「以百枚」「換一圓」の文字が入っています。(一圓=一円)
「一銭」と書いてあるのと反対の側は竜の模様です。右下の硬貨には「大日本・明治九年・1SEN」という文字が入っています。
明治9年は1876年、今は2024年なので150年くらい前になります。
戦争末期の、1940年代前半から見ると約70年前です。
70年前でも明治のコインはだいぶ昔のものなのかと思ったのですが、「令和」の今でもふちがギザギザの、昭和の10円玉(1958年まで製造)を見ることがあるので、それと同じような事かなと思いました。コインはかなり長い期間流通するのですね。
一銭硬貨・他
竜の模様以外のコインをご覧いただきます。どれも、竜の1銭硬貨より小さく、10円玉くらいかそれ以下です。
桐(3枚の葉の上に3本の枝)の模様のついているものは大きさや色合いの異なるものが何種類かあります。
下段の左のものは「20SEN」の文字があります。下段中央は鳥のデザインです。カラスだそうです。
穴あき硬貨・他
穴のあいた硬貨と、太陽の模様の硬貨もあります。
詳しい画像はこちらからどうぞ。
https://peace-aichi.com/pdf/20240223_burntcoins.pdf
ピースあいちウェブサイトの、所蔵品の紹介のページからも、バックナンバーの関連画像が見られます。よかったらこちらもどうぞ。
https://peace-aichi.com/objects/