◆所蔵品から◆資料ナンバー9621 軍用柳行李の話
資料班
軍用柳行李
今月も、「第9回寄贈品展 来て見て伝えよう戦争の記憶」〔2021年12月7日(火)~2022年2月26日(木)〕に展示する予定の資料からご紹介します。
軍用の柳行李、持ち主は衛生兵(薬剤師)でした。
大きさは、長辺が75センチより少し大きいくらいです。布のカバーの下は、バスケットのようなでこぼこがあります。
底面を見ると、布の内側のでこぼこが見えます。
ベルトをぐるりとまわして蓋を留めています。ベルトを通す部分や、箱の角のところは、丈夫な革でできています。
軍用柳行李 ベルト・バックル
ほかの部分もご覧いただきます。
上の面のベルト部分。バックルに鍵穴があるように見えます。どうやって使うのだろうか。
軍用柳行李 側面
側面には革の持ち手が付いています。片面には「嵐?」「そ」「11」と黒い字が見えます。もう片面には名前を入れる革の部品があります。
軍用柳行李 ふた内側
ふたの裏にも名前が入っています。
アクリノールガーゼ
柳行李と同時に寄贈をいただいたものをいくつかご覧いただきます。
アクリノールガーゼです。三角巾も入っています。手に乗るサイズで、布に包まれています。
「陸軍衛生材料本廠」「昭和十九年七月製(山本)」の文字が入っています。裏側は同色の糸で縫い留められています。
現在でも傷口に当てるガーゼで黄色いのを見たことある方もいると思います。ガーゼにしみこんでいる黄色い薬品がアクリノールです。
エフェドリン錠
こちらはエフェドリン錠。紙の箱に入っています。紙のシールで封がされているのですが、シールが外れているものがあったので中身を取り出してみました。茶色の陶器製の容器にコルクの栓が付いています。容器に巻き付くようにして説明書も入っていました。
ガーゼ
長くなってきたのでコメントは少なめでいきます。
ガーゼです。紙に包まれています。星のマークが付いています。黒インクで印刷されているのが昭和17年製、青インクのものは昭和18年製と昭和19年製です。メーカーも違います。
靴下
白衣などの衣類も寄贈をいただいたのですが、その中から靴下をご覧いただきます。
未使用でラベルが付いたままのものがありました。
「冨士靴下」と「單福牌」です。
お知らせ
2021年12月7日(火)より、「ピースあいち第9回寄贈品展 来て見て伝えよう戦争の記憶」が始まります。(2月26日(土)まで)
今回ご紹介した軍用柳行李を含む、115点を展示します。
詳しい画像はこちらからどうぞ。
https://peace-aichi.com/pdf/20211122_yanagigouri.pdf
ピースあいちウェブサイトの、所蔵品の紹介のページからも、バックナンバーの関連画像が見られます。よかったらこちらもどうぞ。
https://peace-aichi.com/objects/