◆所蔵品から◆資料ナンバー5751その他 配給切符(主に食料)の話 資料班
先月の「所蔵品から」では、配給切符の中でも衣料切符をご紹介しました。
今月は、先月紹介しきれなかった、食料の配給切符や配給通帳をご紹介したいと思います。
「資料ナンバー5751」は、配給切符が収められているファイルにつけられた資料ナンバーなので、先月も今月も「資料ナンバー5751」の資料をご紹介することになります。
米穀通帳
最初は米穀通帳です。
36cm×19cmの横長の紙をたて4つ折りにしてあります。(写真は左半分だけのものです。)
注意書きを見てみると、
・市長印その他所定印のないものは無効。
・他人に譲渡、貸与してはいけない。
・毎月一度は町内会長の検閲を受けること。
・転入転出など、記載事項の変更の必要がある場合は町内会長に提出して手続きをすること。
・不正の手段により米穀その他主要食糧の配給を受けた者は罰せられる。
・不正に配給を受けた量は次回以降の配給で差し引かれる。
というようなことが書かれています。
町内会長は、転居や家族の人数の変更の手続きをしたり、「検閲」をしたり、かなり重大な役割を与えられています。左下の四角いマスが並んでいるところが、「町内会長検閲印」の欄です。
米穀通帳
記録欄です。日付けの隣が品名です。「米」が多いですが、「モチ」「パン」などの文字も見えます。○の中に「甘」という字もあります。甘藷(さつまいも)でしょうか?
品名の隣が配給量。_日分_キロ_グラム、と記入します。その次が金額。_円_銭。さらに、配給者印・備考と続きます。
外国人用麦製品購入通帳
これは外国人用麦製品購入通帳です。昭和27年(1952年)発行のものです。
表紙をめくると年齢ごとの1日の割り当ての表があります。25~59歳の人は1日385グラムです。
中身は切り取って使う切符になっています。1枚ずつに「130グラム」と書いてあります。(385グラムだと中途半端になるのが気になります。10日分とか1カ月分とか、まとめて受け渡しをしていたのだと思います。)
家庭用味噌醤油配給通帳
家庭用味噌醤油配給通帳です。これは昭和18年(1943年)の4月から9月までのものです。「一人一ヶ月につき、味噌百匁、醤油4合5勺です。」と注意書きにあります。
1匁が3.75グラム、1合が約180cc、1勺が1合の10分の1なので、「味噌375グラム、醤油約810cc 」が、「一人一ヶ月」の割り当てです。
塩購入券・注文票(内地塩 輸移入塩)
塩の購入券です。
左の方は、業務用塩購入券。塩は、「鹽」と、昔の漢字が使われています。「漬物用 内地塩」「19.1.31」と判が押してあります。右はミシン目で切り取られたもの。こちらは「輸移入塩」と読めます。上部に小さい穴があいていて、「計235軒」と書かれています。小売店でひもを通してまとめてあったのだと思われます。
ここからはまとめて見ていただきます。
甘いものシリーズ。左から、菓子購入票・砂糖回数購入券・砂糖マッチ回数購入券です。
お菓子を買うのも配給制で、切符が必要だったのですね。3枚とも、切符のあったところが切り取られてしまって、横のラインがでこぼこになっています。
家庭用(大人)菓子購入票・20銭分以内 家庭用砂糖回数購入券 家庭用砂糖・マッチ回数購入券
魚類購入票です。
家庭用魚類購入票
家庭用魚類購入票 裏
裏は日付と、購入のしるしのスタンプです。
詳しい画像はこちらからどうぞ。
http://www.peace-aichi.com/pdf/20160421_shokuryouhaikyuu.pdf
ピースあいちウェブサイトの、所蔵品の紹介のページからも、バックナンバーの関連画像が見られます。よかったらこちらもどうぞ。
http://www.peace-aichi.com/05_objects.html