資料ナンバー1627 「鉄と銅 特別回収早わかり」の話 資料班
今回の資料は、小冊子です。
縦13cm横9cm、全部で44ページ。
発行者は、財団法人 戦時物資活用協会です。
日本は戦時中に経済封鎖を受け、海外からの金属資源の供給が止まってしまい
ました。国民は、身の回りで使われている金属製品を国のために供出しなけれ
ばならなくなりました。
回収された鉄製品や銅製品は、戦車や大砲や弾丸や鉄兜や電線や飛行機の部品
の材料になりました。
金属回収の具体的な方法のほかに、国民を説得するようなことも書かれていま す。さらに、章の変わり目に、五・七・五の標語がついていて、気持ちを盛り 上げます。
「大いに愛着もあるでしょう。不便を感ずる場合もあるでしょう。けれどもこ
れは皆国家のためなのです。国家あっての私たちです。そしてもう一、二年も
すれば、このことをやがて笑顔で思い出す時が来るでしょう。」
鉄と銅活かせ興亜の隣組
「法律や規則を出して皆さんに無理強いするのでなく、愛国心に基いて(もと
づいて)自発的に出して戴きたいのです。」
「代金が支払われますが、(買った時の価格と比べても、普通に売る時の値段と
比べても)皆さんにはかなりの犠牲を忍んで戴くことになります。けれどもこ
れは、国家に献納するという意気込みで、供出していただくしかないのです。」
献納の心で売ろう鉄と銅
「(銅像などは)特に個人的なものや類型的のものは備前焼かなんか適当なものに取替えて戴きたく、そうしたからといって銅像設置の精神を損なうことはな
いと思います。」
出せ活かせ自給自足だ鉄と銅
こんな感じです。
どんなものを回収するのか、詳しく書かれているページもあります。
http://www.peace-aichi.com/20100323_tetutodou.pdf
ピースあいちウェブサイトの「収蔵品の紹介」ページから、画像がご覧になれ
ます。
http://www.peace-aichi.com/05_objects.