所蔵品から● 資料ナンバー5968・5407・その他 防毒マスクの説明書の話       資料班



防毒マスクの使い方に、興味はありませんか。

 所蔵資料の防毒マスクには、携帯用の箱や袋が付いているものがあります。
その中に、説明書が入っている場合があります。
 所蔵品リスト用の写真では、なかなか説明書の中身まではわからないので、
この機会に詳しく見てみよう、ということなのです。

  http://www.peace-aichi.com/20100119_boudokumasuku16ab17ab.pdf

 防毒マスクは、正式には「防毒面」といいました。「防空式」ということは、戦地で使うのではなく、空襲に備えて、家庭に置いてあったもののようです。
持ち運び用の袋の下げ方も、説明書には書いてあります。

 所蔵資料の防毒マスクは、「十一年型口覆」(これは、顔全体でなく、口のまわりだけのマスクです)「十二年型」「十六年式」「十七年式」の4種類があります。
十二年型の防毒マスクは、目のところの透明な部分が左右二つの円形ですが十六年式・十七年式のものは左右がつながっています。

 毒ガスを吸収・ろ過する部分(吸収缶といいます)が、十二年式のものは小型の水筒ぐらいあって、じゃばらのホースでつながっていますが、十六年式・十七年式の吸収缶はマスクの口のところにくっついています。平たい缶詰に似ています。

 説明書は、十六年式のものと十七年式のものがあるのですが、内容はほとんど変わっていません。紙のサイズが小さくなり、イラストの線が太く、少なくなったのが、違っているところでしょうか。付け方の説明図の人物は、セーラー服の女子生徒に見えます。

 使い終わった防毒マスクは、「かたく絞った濡れ手拭いで内部を拭いて陰干しにする」ということが書いてあります。繰り返し使うものだったのだとわかります。
吸収缶の部分は取り換えることができるようになっています。

 こちらは「収蔵品の紹介」のページです。
  http://www.peace-aichi.com/05_objects.html