戦後80年に思うこと
ボランティア 牧 里咲
戦後62年に生まれた私にとって、「戦後80年」という言葉の重みは、はじめあまり実感のわかないものでした。それでも、広島平和記念資料館を訪れたり、ピースあいちで戦争の実情を学んだりする中で、戦後80年を迎えるという事実が持つ意味を少しずつ感じるようになりました。
先日、平和記念資料館で見た戦争の資料は、戦争がいかに人間を狂わせ、人々の人生を壊しうるのかを鮮明に物語っていました。焼け焦げた街、一瞬にして奪われた無数の命、大切な人を失った人々の痛みなど、80年前に戦争がもたらした悲劇が単なる過去の出来事ではなく、生々しい現実であったことを痛感しました。
また、ピースあいちで現在行われている企画展では、被害者ではなく、加害者の視点からも戦争を見つめ、戦争の語り手さんがおっしゃっていた「戦争は勝っても負けても、殺し合い破壊し尽くすこと」という事実を強く思い知らされました。

そんな戦争の終わりから80年を迎えるということは、80年間、日本が戦争という過ちを繰り返さず、平和という歴史を刻んでいけているということ。多くの人々の努力により、80年前の被害者の方々の平和への思いを受け継いでいけているということです。
戦争について学ぶ中で、命の危険にさらされることなく人間らしく生きていける日々が決して当たり前でないことを知りました。私は、平和を築き支えてきた人々への感謝を胸に、この平和を未来につないでいく担い手の一人になりたいです。
そして、こうして日本が平和の道を辿っている反面、世界には未だ戦争を抱える国があり、数えきれないほどの人たちが命を奪い合っています。誰もが戦争で本当の幸せは得られないと分かっていても、戦争という選択肢が選ばれる現実に、胸が痛みます。
「世界中の人間が、戦争や飢えに怯えることなく、未来に希望を抱ける世界をつくる」という私たちに課された大きな課題に、一人ひとりができることは限られているかもしれません。それでも、これまでの長い歴史と平和を願い生きた人々の物語は、今を生きる私たちに多くのヒントを残しています。
戦争を経験された方々が80歳をこえ、語り手の数も減ってきている今こそ、過去から学び、現在に向き合い、未来に何を残していくか真剣に考える時です。私も、世界の平和のために自分ができることを探し行動していきたいです。