ピースあいち開館17周年、ピースまつり開催
ピースあいち開館17周年の5月4日、ピースまつりを開催しました。ステージ企画、ガイド付き展示案内などに150人のご参加をいただきました。
「コンドルは飛んで行く」で始まった、グループ名「瀬戸アンデスの風」7人のみなさんによるフォルクローレの演奏がオープニングでした。「野に咲く花のように」やウクライナに思いを寄せた映画「ひまわり」のテーマなど…。演奏に使う楽器の紹介もありました。サンポーニャ、ケーナ、ボンボ(太鼓)、山羊やリャマの爪を束にして鳴らすチャフチャス、ウクレレのような楽器はチャランゴ(弦が10本)。素朴な楽器の音色がより身近に感じられます。アンコールにも応えていただきました。
演奏したみなさんからは、「とても和やかな対応でリラックスして演奏できました」「コンドルは飛んで行く~は何度やっても難しい曲で、今日、コンドルは飛べたでしょうか」「会場と一体になった気がしてとても楽しく演奏できました」と、感想をいただきました。
午後はピースあいち朗読の会「オリーブ」による朗読。
・子どもたちへ、今こそ伝える戦争
子どもの本の作家たち19人の真実より「敵兵と向き合う」(杉浦範茂) 朗読:荻野克典
・トットちゃんの15つぶのだいず (原作:黒柳徹子 文:柏葉幸子) 朗読:大島ゆかり
・戦争をやめた人たち 1914年のクリスマス休戦 (鈴木まもる) 朗読:東野裕子・伊藤真利
参加者からは「一つひとつの作品がちょうどよい長さで(私にとっては)、聞きやすかった」「戦争をやめた人たち」は中学校の教科書にも載っている有名なお話のようですね」と、感想が寄せられていました。
また、ボランティアによる展示ガイドも行いました。午前11時30分からは、熊本亮子さんによる2階の常設展示のガイド。午後2時からは金子力さんによる、企画展「名古屋空襲を知る」の解説がありました。
参加された方からは、「今まで何回かピースあいちを訪れ、ある程度は名古屋空襲のことを知っているつもりでしたが、今回特に印象に残ったのは、アメリカで昭和17年ごろから日本の家屋を効率的に燃やす研究が行われ、中でも消火にあたる人を殺傷する目的の爆弾も作られていたことで、戦争の残酷さ、非人道性を強く感じました」など、感想をいただきました。
「B-29」と題する自分の作品が展示されているからと家族で来館された東邦高校の美術科の浅井理之祐さんは「こういった作品制作はなかなかできない機会で、とてもうれしい。名古屋空襲の体験を聞き、B‐29に対する恐怖を消しゴムハンコで和紙に白黒で描きました」。
一緒に来館されたアメリカ人の青年は「アメリカではナチス・ドイツについてはよく知られているが、日本の戦争については知らない。メッセージが強い作品で心に残ります」と、語ってくださいました。