ピースあいち15周年、ピースまつり開催

                                           
 

 5月4日ピースあいちは開館15周年を迎えました。2007年5月の青空の中、たくさんのお客様をお迎えしての開館でした。15年目の開館記念日も爽やかな青空が広がる中で迎えることができました。「沖縄展」の展示でお世話になった対馬丸記念館やツイッターにもお祝いのメッセージをいただきました。
 この開館記念日を前に来館者9万人を達成、そして5月5日にはコロナ下で中止となっていたピースまつりを3年ぶりに開催することができました。

展覧会場の様子1展覧会場の様子1展覧会場の様子1

 
展覧会場の様子1

ご来館者9万人達成!
 通算入館者数が9万人に達し、5月3日、豊田市からご来館いただいた前川政行・富美子さんご夫妻に記念品を差し上げました。見学の後、お話を伺いました。
 「戦争に関する資料館を訪ねて、広島、沖縄、知覧など訪問してきました。ペリリュー島へも行ってきました。戦争のあった場所に立ち戦時の思いを追認したいと思って。名古屋にはピースあいちがあると知り、初めて来ました。なかなか目にすることができない資料もたくさんありました。また、報道されなかった地震が戦時下であったことがわかりました。」

 宮原館長は、「来館者が8万人を超えたのは2019年の8月。コロナ禍で、2度の休館を余儀なくされ、学校など団体対応もお断りせざるを得なかったりしていたが、オープン15周年直前に9万人をお迎えすることができ、たいへん嬉しい。これからも戦争と平和の資料館として、たくさんのみなさんに来ていただけるよう頑張りたい」と挨拶しました。

3年ぶりのピースまつり
 5月5日、晴れわたる青空のもと、入館無料でピースあいちの展示を見ていただける「ピースまつり」を開催しました。コロナ感染拡大の状況の中、何度も何度も検討を重ね感染防止対策をして、3年ぶりにステージ企画もできました。

展覧会場の様子1

 ステージの最初は、山下律子さんの「沖縄三線」。
“沖縄の基地をなくして”と集会などに参加しているうちに、音楽があったらと三線を習い始めたという山下さん。辺野古の座り込みなどで唄われているという「花~すべての人の心に花を~」、沖縄民謡など6曲を披露してくださいました。

展覧会場の様子1

展覧会場の様子1

 

 午後1時半からは、「軍歌・戦時歌謡を蓄音機で聴く」コンサート。
 「露営の歌」「軍艦行進曲」「お山の杉の子」など5曲を聴きました。一曲一曲の時代背景など解説していただいたのは井上さん、岩田さん、高山さん。「多くの歌がお国のためにと作られていきました。“むかし、むかしそのむかし、椎の木林の・・”という『お山の杉の子』は、昭和19年10月、子どもたちの士気を高めるため募集した歌詞でした。“大きく育って子どもたちは兵士に、杉の木は兵士を運ぶ船に”という内容です。戦後は歌詞を変えて植樹祭のテーマソングになった」とのお話もありました。

展覧会場の様子1

展覧会場の様子1

 午後2時からはピースあいち朗読の会「オリーブ」による、新美南吉作「幼年童話から」6作品の朗読。
 小学校の教科書にも載っている「ごんぎつね」の作者新美南吉は、14歳ごろから童謡や童話を作り始めました。終戦2年前の1943年、29歳で病気で亡くなるまで執筆活動をつづけました。今回朗読された作品は、50編に上る「幼年童話集」からそれぞれの演者が好きな作品を選びました。