勉強会「戦時下における食事と遊び」の感想
ボランティア 辻井 麻伽
10月30日ZOOM配信を中心に、ピースあいちの次世代交流チームとボランティア班の共催で、私の大学時代の卒業論文をもとに勉強会をさせていただきました。
テーマは、「戦時下における食事と遊び ―戦争中の人々の暮らし― 」です。このテーマにしようと思った動機は、戦争を経験した方の高齢化による戦争の風化の懸念と、戦時下の遊びについての研究が少ないと感じたこと、生活に身近な食事と遊びに目を向けることで戦時下と今とを比較しやすく、それにより平和の有り難さを実感することができると考えたからです。それにより、戦争を知らない世代が戦争を知ってくれるきっかけになるのではないかと思いました。今回の発表では、実際に戦争体験者の方にインタビューして調査した遊びや食べたものの地域差や種類を表にしたものも使ってお話させていただきました。
食事も遊びまでも戦争の影響を受けており、人々の暮らしを歪めてしまっていました。その中でも人々は様々な工夫をして暮らしていました。
食事に関しては、食料(や日用品までも)が配給制になり、終戦に近づくにつれて配給もままならず、家庭で畑を耕し野菜を育て、お米はほとんどなかったのですいとんで飢えを凌いでいました。遊びに関しては、戦争ごっこや騎馬戦など、戦争の意欲を掻き立てる遊びが多く、それらは戦争教育の一環として位置づけられるほど、戦争の影響を受けていました。 しかし、今は好きなものを食べることができ、遊び道具も遊びの種類もたくさんあります。どれだけ今が恵まれているかを、論文を通して私自身も改めて実感することができました。
発表後には質疑応答があり、そこで様々な意見や質問をいただきました。どれも勉強になることばかりで、私自身の視野が広がりました。これからは、いただいた意見や質問をもとに研究を深め、多角的に、視野を広くし、もっと多くの人に知ってもらえるように努力していきたいと考えています。いずれは、野草やイナゴを食べる体験型の継承もしていきたいです。少しでも戦時下の体験をすることで、聴くよりも理解しやすく、伝わりやすいのではないかと思います。
私は、戦争を経験していないので、本当の辛さや残酷さを理解することはできないと思います。しかし、悲惨で残酷な戦争を知る義務はあります。そして、後世に伝えていくことで、二度と戦争をしない世の中にできたらいいなと思います。その一端になればと思い、この論文を執筆し、勉強会をさせていただいた次第です。今回で終わるのではなく、今後も継続していければいいなと考えています。