『語り継ぐ私の戦争体験』第4集ができました!

                                           
 
展覧会場の様子1

 戦後75年プロジェクトの一つとして、4冊目となる体験談集を発行しました。「戦争体験者が高齢化していく中で、体験記録を残すことが大切]」と、呼びかけたところ、27人の方から体験談をお寄せいただきました。
 体験の内容は名古屋空襲の記憶が多くなっていますが、今回の執筆者で最も高齢な96歳元兵士の中国戦線での軍隊生活、シベリアでの抑留生活や満州からの引揚、勤労動員の軍需工場での体験、広島での被爆体験、学童疎開など多岐にわたっています。
 ご自分の戦争体験を伝え、再び戦争はあってはならないとのそれぞれの筆者の思いは胸をうつ内容です。
 体験談集は、記録としてずっと残り続けます。75年前の戦争の加害と被害の両面から戦争について考え、戦争がない世の中にする取り組みの一助になればと願うものです。

 

  『語り継ぐ私の戦争体験』第4集 定価1000円。ピースあいちで販売中!

 体験談をお寄せいただいた横山周導さんから感想が届きました。

 この度は『語り継ぐ私の戦争体験』第4集をお送り下さいまして厚く御礼申し上げます。しかも写真付きでトップに出していただき、大変感謝しています。
 確かにシベリア抑留は三苦の生活で、生か死の地獄の毎日でした。しかし、長い間の戦後の生活の中で、二度サイパン・グアムの墓参も致しまして、南方戦線における戦争中の日本軍の生活を見聞きしますと、その苦労はとてもシベリアの三苦など足元にも及ばないご苦労でしたと感じています。
 シベリア抑留では、住む家があり、毎日少量とはいえ、食べない日はありませんでした。南方の戦場で野営をしながら、毎食の食べ物を探しながら、遂に餓死された多くの死者を思いますと、政府の責任者がシベリア抑留の三苦、五苦などと大きく宣伝し、南方の苦労を明らかにしなかったようにも感じます。明治以来の政府に向けて戦争責任を問い、「平和」を語りたいと存じています。
 戦争体験談も体験者の立場で全く逆の見方、考え方がありますので、どれも正しい話として伝えなければならないと存じます。