戦争を伝えていくことは、平和について考えていくこと◆第8回寄贈品展開催中
運営委員 吉岡 由紀夫
テーマ『伝えていこう 戦争の記憶』のもとに,12月8日から第8回寄贈品展が開催されました。今年は,アジア・太平洋戦争が終結して75年目です。79年前の12月8日、日本は米英両国に宣戦布告しました。戦場は中国大陸から太平洋に広がり、1945年8月15日の敗戦に至りました。
会場で来館者と話す筆者(右側)
今年はコロナ禍のため、開幕セレモニーを開催することができませんでしたが、展示会初日には中日新聞と毎日新聞の記者が取材に来てくださいました。
寄贈者の角田修様も来館されました。父親・故角田雅治氏が持っておられた『大東亜戦争陸軍作戦記録画集』(画家藤田嗣治等の絵)を展示させていただきました。展示されている寄贈品を見て、「望んでいたよりも立派に展示してあります。戦争を伝えていくことは、平和について考えていくことになります。戦争をやってはいけない」と話されました。
会場風景
今回の展示会には4人のピースあいち関係者からも貴重な資料を寄贈していただきました。
野間美喜子(前館長、2020年3月逝去)様は,『父から疎開先の娘にあてた手紙12通』『通信票』など。生前、「これは私の宝物」と言って寄贈されたものです。
稲田浩治(運営委員、2019年11月逝去)様は、プロパガンダとしての『少年倶楽部』『婦人倶楽部』等の研究をされていて、その資料をご家族が寄贈してくださいました。
杉江加代子(ボランティア・資料班)様から寄贈された友人の義父の戦争体験記『フィリピンの敗戦記』は、事細かく戦時の状況が記されています。
佐藤誠治(語り手の会会員)様からは、ハワイの資料館で購入された1941年12月7日真珠湾が攻撃された日の英字新聞『Honolulu Star Bulletin』(複製)を寄贈していただきました。
戦時下の国民生活を研究された丸山雅夫様からは、資料112点を寄贈していただきました。『寫眞週報』『歴史寫眞』『アサヒグラフ』等は、戦争を推し進めたプロパガンダとして貴重な資料です。
戦争を体験された方がだんだん少なくなっている中で,戦争の記憶、平和の声を未来に伝えることが今こそ求められています。例年の寄贈品展より展示期間を長くしてあります。是非ご覧ください。