ボランティア雑感◆2本の映画
ボランティア 長谷川 保郎

                                           
 

 木曜日のお当番、来館の子どもたちに展示ガイド…ピースあいちのボランティアをしながら映画が大好きで今年も週に3本140本の映画を鑑賞してきました。

2019年独断と偏見で選んだ映画からー
 人は人としての存在を否定されたら、これほど悲しくて、悔しくて、残念なことはないのでは?
 戦争・紛争の混乱が、人として生きる基盤まで奪い人間として否定してしまう。

展覧会場の様子1

『存在のない子供たち』
 戦争・紛争が続く中東で推定12歳の少年が両親を告訴する。罪名は「僕を生んだ罪」。
 紛争の混乱のなか、両親は出生届を出さず、記録もないため自分の誕生日も知らない。学校へ通うことなく路上で物を売るなど、路上そのものが生活の場となり極貧の生活を送る。
 誕生日も知らない、戸籍もない少年(=人間)の存在そのものを否定されながらも、子供が愛される権利、人として・子供として生きる真っ当な権利を求めて、何とか自分を取り戻そうとする少年。

 

もう1本は、
『あなたの名前を呼べたなら』
 厳しいカースト制がのこるインドで建設会社の御曹司とそのもとで働くメイド。決して交わることのないはずの2人だが、徐々にその距離が縮まり出していく。しかし彼女は相手を「ご主人様」としか呼べない。「ご主人様」では決して相手にたどりつけない。人に名前で呼びかけるということは、その人にふれること。名は私の存在そのものなのだ。

 

 2本の映画から個人の尊厳、人が人として生きていくとはどうゆうことなのかをチョット考えました。