オリーブの会秋の朗読会◆緊張した初めての朗読会
ボランティア・オリーブの会 大久保 勝子
開催中の企画展「戦争の中の子どもたち」の関連イベントとして10月26日、オリーブの「秋の朗読会」を開催しました。オリーブの会はピースあいちのボランティアでつくる朗読のグループです。これまでピースまつりなどに出演しましたが、単独のステージは初めて。1時間のステージをどう構成するか、映像も合わせた構成などみんなで工夫しました。
企画展に合わせ子どもたちは戦下でどんなふうに生きていたのか、子どもの頃に戦争を体験した作家たちの作品の中から、向田邦子作「字のない葉書」、あまんきみこ作「ちいちゃんのかげおくり」、山川方夫作「夏の葬列」、松山善三作詞「一本の鉛筆」を上演しました。
戦争に翻弄される子どもたちの姿、平和への願いと共に、作者の伝えたいことばと心を戦争を体験していない私たちがどれだけみなさんに伝えられるか、前日のリハーサルも行いましたが、不安と緊張で迎えたステージでした。聴きに来ていただいたお客さんの暖かい雰囲気の中で緊張もほぐれ、気持ちよく朗読することができました。
最後の『一本の鉛筆』は「第1回広島平和音楽祭(1974年8月9日)で美空ひばりさんが歌ったものです」と、荻野さんの解説に会場から「ぜひ歌って!」の声がかかり、荻野さんがアカペラで歌い、盛り上がったステージで終わることができました。
朗読者が、赤い服を着たのは、戦下の人々や子どもたちの命が翻弄される戦争への憤激の思いを表現したものです。
朗読に参加したオリーブのメンバーの感想は
☆伊藤 真利さん
聴いて下さる方々がいらして初めて成り立つ「朗読会」。ありがとうございました。進行、音響、映像、指導、ご協力くださった皆様に感謝!です。
☆大久保 勝子さん
ピースあいちの企画展に合わせた朗読会を開催したら、来館者が少しでも多くなるのではないかと思って、「オリーブ」を結成しました。今回は初めてピースの企画に合わせて自主的な朗読会ということを友人たちに知らせるチラシを郵送して、私たちの応援に来てもらった人もたくさんいました。そんな中、「秋の朗読会」なら、「春の朗読会」もあるのかね、とご期待の声があがり、メンバーも前に向かっていく心を掴めました。
折しも帰り道に、半円のくっきりした素晴らしい虹が出ていて、ピースあいちの平和運動と「オリーブ」がつながったオーバーザレインボー!と感激しました。
☆荻野 克典さん
朗読に向き合ったのは初めてでしたが、歌うのとは少し違った魅力と難しさが少しわかりました。また、歌との共通性も多々あることもわかり、すでに歌の表現に、朗読から得たヒントを取り入れています。朗読の会「オリーブ」が、ピースあいちの活動の中に、より生かせられるようになればと願っています。
☆桑原 勝美さん
お稽古の時の自由な意見交換により、読みの質が向上することを実感しました。オリーブの活動が、平和運動の一環として認知されることが望まれます。
☆田島 美代子さん
初の朗読会に向けてメンバー全員がいっそう気合を入れて練習会、リハーサルを経て本番に臨みました。私は自信が持てず不安一色でした。しかし溢れ出る才能が目立つ仲間達のパワーが伝わってきて平常心が大切だと胸に刻み、取り組みました。会話の多い作品「ちいちゃんのかげおくり」は、家族4人の気持ちの妙味が伝わるよう、頑張りました。読み終えて、幸福が飛散した儚い家族が胸に迫る貴重な作品の経験でした。
☆東野 裕子さん
ちいちゃんは雑嚢の中の干し飯をまた少しかじりました!防空壕の中の様子を想像しながら朗読しました!