ボランティア雑感◆鹿児島訪問記
ボランティア 榊山 潤
ピースあいちの次世代交流チームに参加し、また会計打ち込み担当の榊山です。相次ぐ災害や増税値上げなど、なかなか世知辛い世の中ではありますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は、鹿児島県にある知覧特攻平和館が、来年度の学芸員採用試験を行ったため、その試験を受けるべく5月と8月に鹿児島に向かいました。試験そのものは不合格に終わりましたが、昨年にも父と旅行で鹿児島に来訪したので、短期間に3度、遠隔地である鹿児島へ行く機会を得ました。
次世代交流チームの打ち合わせ(左が筆者)
知覧特攻平和館では、試験の事前説明時にその内情などを知る機会を得ることができました。残念ながら守秘義務により詳細は語れませんが、学芸員としても平和資料館関係者としても、大いに知見を得る機会に恵まれました。
また空いた時間を使い、鹿屋にある海上自衛隊の史料館や、同じく長崎県の佐世保にある史料館に行く機会も得られました。自衛隊の史料館は平和資料館とはスタンスは違うものの、収蔵資料は貴重であるとともに、また史料館を作る側のスタンスを感じ取れるのも勉強になります。
一方不憫に思ったのは、東シナ海沿いの加世田にある万世特攻平和祈念館です。この基地からも多数の若いパイロットが出撃して命を落とし、また立派な資料館であるにもかかわらず、その知名度は低く、来館者も知覧に比べると少なく見受けられました。皆さま、もし鹿児島に行く機会があれば、是非とも見に行ってください。見応え十分な資料館です。
万世特攻平和祈念館
さて、そんな私自身は知ってる方もいるかもしれませんが、ミリタリーマニアです。私が最近気になっているのが、最近放送されるアニメ作品において、旧日本軍等の兵器を非常に緻密に描写した作品が何作かあることです。これ自体は今までにもあったのですが、近年の作品では、それを操るのは主に美少女たちとなり、つまり、いわゆる「萌え系」と呼ばれるアニメの中で、そうした武器描写を売りにしている作品が多くなっていることです。
これを不謹慎と言うか、マニアでない人にも知識を普及させるのに役立つと言うか、意見はいろいろあるでしょうが、個人的には、こうしてかつての戦争の時代のものを、今までにない形で娯楽として消費するということは、それだけ前の戦争が記憶から記録へ、そして歴史の彼方になりつつあるという、時代の変わり目を映しているように思えてなりません。