◆所蔵品から◆資料ナンバー7759 レジスターの話 資料班
上:レジスター 下:数字の表示部分
今回ご紹介するのは、レジスターです。重いので、台車に載せたままで写真を撮っています。
昔のレジスターなので、バーコードも読めないしタッチパネルもありません。戦争中の物、ではなさそう、ではありますが。いちばん小さい桁が「1円」なのです。
前面にずらりと値段入力用のボタンが並んでいます。5けたの数字が入力できるようです。上の方の金額を表示する部分は、7つの窓になっていて、窓の上に左から「責任」「万」「阡」「百」「十」「円」「種別」と書かれています。向かって右の側面には、ハンドルが付いています。
値段を打ち込むキーが並んでいるところを見てみましょう。横に7列あるうちの中央の5列は、1から9までの数字が縦に並んでいます。「0(ゼロ)」のボタンがないので、「0になる桁はボタンを押さない」という仕組みなのだと思います。数字の右2列が青っぽい色で、左3列は黄色っぽい。さらに「5」の列だけは反対の配色になっています。打ち間違えないように色を変えてあるのでしょう。
いちばん左のキーはアルファベットで、上から「ABCDEFHKL」。GとIとJが飛んでいます。ほかの文字や数字と紛らわしいからでしょうか。
右の端は上から6つは「イロハニホヘ」で、その下は「入」「貸」「支」です。「貸」は赤、「支」は青いボタンです。
右の方、ハンドルの近くのふた(?)をあけると、4桁の数字のカウンターになっています。
左下の「訂」と書いてあるボタンは、押した数字を訂正したい時に使うようです。
上:内部の様子 中:インクリボン(布製?) 下:数字のスタンプ
内部を見てみます。
左側の側面から開きます。中はこんな感じ。上の方に記録用紙のロールがあります。手前の黒い帯はたぶんインクリボン的なもの。裂けかけているのでこのままでは使えません。それ以前にインクが乾いてしまっています。
上の写真のまん中あたりに、黄土色の「L」の字のような部分があります。インクリボンを外してのぞいてみると、鏡文字の数字になっています。ロール紙に数字を打ち出すところです。
上:ハンドルを回しているところ 中:引き出し 下:数字のスタンプ
動かしてみます。(インクリボンは外してあります。)
「10」の位の「1」を押して、ハンドルを回してみました。(いちばん上の段のボタンがひとつ、下にへこんでいるのがご覧いただけるでしょうか。)
ハンドルを回すと、窓の中の数字が回転して変わります。ちょっと見えにくいですが、「★‐0010円」と表示されています。
それから音がして、下の引き出しが飛び出します。バネがついています。お釣りを入れておくところに、替えのロール紙が入っていました。
中の数字スタンプを見てみると、1列(10の位のところ)だけ、1文字分上にあがっています。写真はインクリボンを外した状態ですが、本来はスタンプと紙の間にインクリボンが通っていて、「10円」と印字されるのだと思います。
付属品
ロール紙のほかにも、付属品がありました。青いインクの瓶と、ネジまわし?と、鍵が、本体の内部に入っていました。
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